6. 言われてみれば、そう思えないこともありません。 それに、その実はとてもきれいで、おいしそうなのです。 「あれを食べたら、何でもよくわかるようになるんだわ。」 そう思いながら見ていると、もう矢も盾もたまらなくなり、とうとう実をもいで、食べてしまいました。 ちょうどそばにいたアダムにも分けてやり、いっしょに食べたのです。
7. はっと気がついたら、二人とも裸ではありませんか。 急に恥ずかしくてたまらなくなりました。 何とかしなければなりません。 間に合わせに、いちじくの葉をつなぎ合わせ、腰の回りをおおいました。
8. その日の夕方のことです。 神様が園の中を歩いておられる気配がしたので、二人はあわてて木陰に隠れました。