創世記 24:29-30-39 リビングバイブル (JLB)

3.  「天と地を治める神様にかけて誓ってくれ。 わしの息子はカナン人の娘と結婚させてはならん。 

4. わしの故郷に住む親類のところへ行き、嫁を見つけて来てくれないか。」

5.  「そうおっしゃいましても、なにせ、あまりにも遠い所でございます。 ここまで嫁に来ようという娘さんが、いますかどうか……。もし見つからなかったら、どういたしましょう。 イサク様をあちらへお連れ申して、ご親類の方たちといっしょに住むようにいたしましょうか。」

6.  「いいや、だめだ。 どんなことがあっても、それだけはできない。 

7. 天の神様から、わしはご命令を受けたのだ。 あの土地と親族から離れるようにとな。 それに、わしと子孫にこの土地を与えるというお約束もある。 そう言われる以上、神様が御使いを遣わし、どうすればよいか教えてくださるはずだ。 息子の嫁はきっと見つかる。 

8. だが、どうしてもうまくいかない場合は……、しかたがない、その時は一人で帰って来なさい。 ただ、どんなことがあっても、息子をあそこへ連れて行くことだけはいかん。」

9.  召使は、指示どおりにすると誓いました。 

29-30. 話を聞いた兄のラバンは、イヤリングと腕輪を見ると、大急ぎで泉に駆けつけました。 老人はまだそこにいて、らくだのそばに立っています。 

31. 「ここにおいででしたか。 お話は伺いましたよ。 これも、神様の特別のおぼし召しに違いありません。 さあさあ、こんな町はずれに立っていないで、どうぞ家へおいでください。 部屋はお越しを待つばかりになっていますし、らくだを休ませる場所もあります。」

32.  勧めに従い、老人はラバンについて行きました。 ラバンはらくだにわらと餌を与え、供の者たちにも足を洗う水を出しました。 

33. やがて夕食の時間になりました。 いよいよ話を切り出す時です。「お食事をいただく前に、ぜひともお聞き願いたいことがあります。 どういうわけで私がここにまいったか、その用向きをお話ししなければなりません。」「かまいませんとも、そのご用向きとやらを伺いましょう」と、ラバンが促します。

34.  「実は、私の主人はアブラハムと申しまして、 

35. 神様に特別目をかけていただいております。 土地の人々からも大いに尊敬される立派な人です。 家畜も多く、金銀をはじめ、ばく大な財産もあります。 奴隷も大ぜいかかえ、らくだやろばもたくさんいます。

36.  奥様は大へん年をとってからお子さんに恵まれまして、主人は全財産をこの息子さんに譲りました。 

37. ところで、主人が申しますには、そのイサク様を土地の女と結婚させてはならない、というのでございます。 

38. どうしてもこの遠い国まで来て、ご兄弟の家族の中から花嫁を連れ帰れと、それはもう、きびしいご命令で……。 

39. 私は万一の時を考えまして、『もしいっしょに来るという娘さんが見つからなかったらどういたしましょう』と尋ねました。 

創世記 24