エステル記 5:6-13 リビングバイブル (JLB)

6.  酒がふるまわれる時になって、王はエステルに尋ねました。 「さあ、どうしてほしいのか申すがよい。 たとい国の半分でもやるぞ!」

9.  宴会のあと、ハマンは天にものぼる思いでした。 ところが、門のそばまで来ると、またあの無礼なモルデカイがいます。 例によって、彼を見ても立とうともしません。 全くしゃくにさわります。 

10. しかし、ここで腹を立てては元も子もありません。 はやる気持ちを抑えて家に戻り、友人や妻ゼレシュを呼び集めました。 

11. 自慢話をしようというのです。 自分が財産家であること、子宝に恵まれていること、異例の昇進をしたこと、この国で王に次ぐ権力を握っているのは自分であることなど、得々と語り始めました。

12.  話にあぶらが乗ってきたところで、さも取っておきの話だとばかりに大得意で続けました。 「実はな、エステル王妃のパーティーに招かれたのは、陛下とわしの二人だけだったのさ。 そればかりか、あすもまた、陛下と二人でご招待を受けてな。 

13. だが、それにしてもだ……」と、彼は急に口ごもりました。 「小憎らしいのは、あのユダヤ人のモルデカイのやつさ。 城門の前に座り込みやがって、わしを見ても知らん顔をしておる。 全くあいつのおかげで、せっかくの喜びも吹っ飛んでしまうわ!」

エステル記 5