1. 今度は、ツロについての神様のお告げです。遠い国から来るタルシシュの船よ、なくなった母港のために思いっきり泣きなさい。 キプロスで聞いたうわさは全部ほんとうだったのです。
2-3. どこもかしこも死の静寂がおおっています。 海の向こうから、また、エジプトとナイル川沿いの地から商品を運んで来たシドンの船でいっぱいになり、大いににぎわっていた、かつての貿易中心地は、今ではひっそり静まり返っています。
10. タルシシュの船よ、母港はなくなったのだから、あてもなく航海を続けなさい。
11-12. 神様は海の上に御手を伸ばし、地上の国々を縮み上がらせます。 この偉大な商業都市を滅ぼせと命じた神様は、こう断言なさいます。「ああ、名誉を傷つけられたシドンの娘よ、二度と威勢よくこおどりして喜ぶな。 たといキプロスに逃げのびても、休むことはできない。」
13. 見なさい。 バビロンもアッシリヤ人に滅ぼされ、野獣の住みかになっています。 彼らはしつこく攻撃して宮殿をこわし、瓦礫の山にします。
14. 大洋をわがもの顔で走る船よ、母港は無残にこわされたのだから、泣きわめきなさい。
15-16. ツロは七十年のあいだ忘れられます。 そのあと別の王が治めるようになって、町は息を吹き返し、売春婦が、久しく会わない恋人を捜して、甘い歌をうたいながら通りを歩くように、恋の歌をうたいます。
17. 七十年たって、神様がツロを生き返らせても、町は再び、世界をまたに元の悪事を重ねます。
18. ところが、ずっとあとになって、そのもうけは神様のために使われ、神の祭司のごちそうや上等の服装の代金となります。